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KAORU・未来においても
FEATURE vol.21


今回のFEATUREは、京都発のジュエリーブランド、KAORUについて。

3Dプリンターなどで大量生産が可能になった昨今珍しく、手間を惜しまず一点一点丁寧に作られているKAORUのジュエリー。その手仕事のあたたかさを感じられるデザインが、世代を問わず人気を集めている。

デザイナー中西薫さんにお話を伺う機会があり、その魅力の秘密に迫った。

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中西氏が「KAORU」を始めたのは、およそ20年前。1999年に、地元京都にアトリエを構えた。

もともと建築を学んでいた中西氏は、高層ビルのディティールや日本建築の梁にときめくことが多かったそうで、それらの「好き」が、KAORUのデザインにはふんだんに詰め込まれている。

“建築物だけでなくて、お洋服についているレースやボタン…それから、地元京都で出会う自然もそうですが、日々出会う「美しいものたち」から、デザインのヒントを得ています。これ、リングになったら素敵だろうな、とか、つい想像しちゃうんです”

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「日本からみたアールデコ」をイメージしたコレクション。中西氏は、アールデコ建築の代表的な建物であるクライスラービルのファン

KAORUのジュエリーたちは、長いとデザインから3年ほどかかって、やっと私たちの手元に届くという。
まず、中西氏のアイデアスケッチがあり、それをもとにロウ細工を作成、シルバーを流し込み型を取り、磨いてバランスを整えたあと、さらにシリコンで型を取り、また磨く…この工程を経て徐々にかたちになっていくわけだが、細かすぎるデザインゆえに、職人から「こんなの出来ない」と言われ、喧嘩になることもあるそうだ。

“それでも結局、なんとかやってくれるんですが、やっぱり大変みたい(笑)”

人一倍強いこだわりを持つジュエリーデザイナーは、そう言って楽しそうに笑った。

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K18 Yellow Gold、K10 Pink Gold などを用いたリング
ゴールドの独特の色味も、KAORUの特徴のひとつといえるだろう。これは、通常ハイブランドのものだけを生産している工場が、KAORUのためだけに調合し作り出しているものだ。直談判しに行った中西氏に、半ば感心し、受けてくれることになったという。
長く使えるものなら素材にはあまりこだわらないという中西氏だが、このエピソード含め、他のブランドにはない驚きを与えてくれることもまた、ファンが絶えない理由のひとつかもしれない。

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やっぱり手仕事って大変ですか?と尋ねると、中西氏は迷わず、「大変さより、良いなと思うことの方がが上回るんです」と答えた。

“スケッチから制作する途中、思いもよらないアクシデントが、新しいデザインに変化したりする。それがとても面白いんです。だから、20年前もいまも、同じようにデザインをしているんですよね”

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今回お話を聞いて、印象深かった言葉がある。
「未来においても」
KAORUの世界観を作るにあたり大切にしていることは何か?という問いに対しての、中西氏の答えが、この言葉だった。
未来においても 素敵か、美しいか。KAORUのデザインは、この感覚をひとつの基準としている。時代や流行に左右されることのない、KAORUのジュエリーの美しさの理由が、すこしだけ分かった気がした。

KAORUのジュエリーを手に取って、あらためて、じっくり眺めてみる。
いつかの私も、今の私も、そして未来の私も、きっと素敵だと感じるんだろうなと、そう思った。

やっぱり、なんか、いいな。KAORU。
これだけのこだわりが詰まっていることを知ってもなお、「すごいな、さすがだな」というより、なんか、いいな。うん、やっぱりこんな表現が、KAORUのジュエリーには合っている。そういう押し付けのなさというか、ふわっとした魅力もまた、KAORUの良さなのかもしれない。

あなたも、KAORUのそんな良さを、感じてみませんか。


エアエイジでは、3月6日(金)〜15日(日)まで、KAORUのモアバリエーションフェアを開催する。

▶︎「spend time together KAORU

普段エアエイジには置いていないアイテムのほか、マリッジリングのサンプルも展示予定だ。

自分へのご褒美に。大事な人への贈り物に。特別な証に。
人生を共に歩めるKAORUのジュエリー、いかがですか。

皆さまのお越しを、お待ちしています。


※この記事に使用した画像の商品が、イベントに必ず入荷するものとは限りません。悪しからずご了承ください。

文:山田ルーナ






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