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LOCALLYの“布”を着る。
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FEATURE vol.25 LOCALLY|ローカリー

朝起きたときのひんやりとした冷たさに、冬がすぐそこまで来ていることを感じる。寝起きの珈琲を飲むのに、パジャマだけではもう寒い。何かサッと羽織れるものを…と考えたときにぴったりなのが、LOCALLY(ローカリー)のストールだ。

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エアエイジで今期から取り扱いが始まったLOCALLYは、“布を着る”をテーマにした 愛知県尾州のストールブランド。

展開されているのは、コットンやシルク、リネン、ウールなどの、さまざまな素材の表情を存分に生かしたストールだ。素朴な印象ながら、上質な素材で贅沢に仕上げられたそれらのストールは、触れればたちまちファンになってしまうだろう。

しかし、だからだろうか。LOCALLYのストールを手にするとき、私はそれがストールと呼ばれることに、すこし疑問を抱いてしまう。LOCALLYのストールは、ストールという用途より、その生地の素晴らしさが前面に出ていると思うからだ。

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「ションヘル式織機」というものをご存知だろうか。日本に数台しかない、旧式の織機の名前だ。LOCALLYは、この織機を使用してストールを生産している。

「ションヘル式織機」で織られる織物…LOCALLYの“布”は、低速でゆっくりと織り込まれているのが特徴。薬品で糸を整えるような一般的な布製品と比べ、糸と糸の間に隙間ができるので、空気も一緒に織り込んだような、ふっくらとした独特の柔らかさが生まれる。

その隙間も理由のひとつなのか、その生地は、使い込むほどに豊かな風合いに育っていく。糸と糸とのあいだに、その人が過ごしてきただけの空気を含み、記憶していくように、使い手の生活に馴染むものに変わっていくのだ。

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今エアエイジの店頭に並んでいるものは、どれもウール100%のストールだ。ウールならではのあたたかい表情を持ちつつ、ウール特有のごわつきがないのは、「ションヘル式織機」で織り込まれているからだろう。空気をたっぷり含み、ふんわりとしていて、軽く、あたたかい。

そして、それはもちろん首に巻くのに適しているんだけど、なんというか、巻くというより、纏ういう感覚に近い気がするのだ。ほんの些細な感じ方の違いなのだけど、今まで巻いてきたストールとは別の何かが、LOCALLYにはある。

それは、大判だからとかそういうサイズの問題ではなく、使い手の生活に寄り添ってくれる懐の深さを、この生地が持っているからだと思う。

その日その瞬間の空気さえも一緒に纏っているような、ある種の高揚感。これは多分あたたかさとも言い換えることができ、ストールが触れているところだけでなく、その全身をも、やさしく包み込んでくれる。

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経年変化も楽しめるLOCALLYのストールは、コートなどの大きな買い物をするよりも充実した時間を、あるいはもたらしてくれるかもしれない。
重たい外套より、身につけることができる時間も長いだろう。秋口や春先はほんの羽織りに、冬は、コートの下に、上に、防寒として。長い時間を共に過ごすのに、これほど優れた“布”はないのではないだろうか。

LOCALLYはきっと、ストールをつくっているというよりは、究極の“布”を織っているという感覚でいるに違いない、と私は思う。

ふわっと空気を含むこの生地は、温度を超えたあたたかさを私たちに与えてくれる。
それは、作り手の想いであり、使い手が使ってきた年月であり、そしてこれから共に過ごす、素晴らしい時間の予感なのかもしれない。

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LOCALLYのストールは、その最終工程を、すべて職人の手仕事でおこなっている。ひとつひとつ性格の違うストールを、是非店頭で見比べ、手にとってみてほしい。あなたが共に過ごしたいと思える1枚が、きっと見つかるはずだ。


そして、さいごに。同じ愛知にある店として、LOCALLYのように地場産業をベースとしたブランドは、本当に誇らしく素晴らしいものに思う。LOCALLYは、絹・綿などの繊維産業や 染色・織物といった、愛知県尾州の伝統と技術をベースに、新しい発想を取り入れ、魅力を発信している。生産のスピードや量などから離れた、本質的価値を提供してくれるブランドとして、今後も目が離せない。


▶︎A.I.R.AGE Online Store
▶︎LOCALLY Website


文:山田ルーナ






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